平成30年度
問題36
- 低圧屋内配線の開閉器又は過電流遮断器で区切ることができる電路ごとの絶縁性能として、電気設備の技術基準(解釈を含む)に適合しないものは。
- イ.対地電圧100Vの電灯回路の漏えい電流を測定した結果、0.8mAであった。
- ロ.対地電圧100Vの電灯回路の絶縁抵抗を測定した結果、0.15MΩであった。
- ハ.対地電圧200Vの電動機回路の絶縁抵抗を測定した結果、0.18MΩであった。
- ニ.対地電圧200Vのコンセント回路の漏えい電流を測定した結果、0.4mAであった。
【解説】
ハは対地電圧200Vでの0.2MΩ以上必要なので、0.18MΩでは技術基準に適合しません。
イは漏えい電流を測定する方法では、1mA以内であればいいので適合します。
ロは対地電圧100Vでの絶縁抵抗は、0.1MΩ以上であればいいので、0.15MΩは問題ありません。
ニは対地電圧に関係なく、漏えい電流が1mA以内であるので、0.4mAは適合します。
【答え・ハ】
問題37
- 変圧器の絶縁油の劣化診断に直接関係のないものは。
- イ.絶縁破壊電圧試験
- ロ.水分試験
- ハ.真空度測定
- ニ.全酸価試験
【解説】
真空度測定は真空遮断器(VCB)の真空バルブの点検です。
- 変圧器の劣化診断には、下記の試験があります。
- 絶縁破壊電圧試験:球状電極間ギャップに電圧を加えて測定します。
- 水分試験:電気分解などにより水分量を測定します。
- 全酸価試験:酸価度を水酸化ナトリウムを用いて測定します。
- 油中ガス分析:油の中に含まれるガスから異常を分析します。
【答え・ハ】
問題38
- 第一種電気工事士の免状の交付を受けている者でなければ従事できない作業は。
- イ.最大電力400kWの需要設備の6.6kV変圧器に電線を接続する作業
- ロ.出力500kWの発電所の配電盤を造営材に取り付ける作業
- ハ.最大電力600kWの需要設備の6.6kV受電用ケーブルを管路に収める作業
- ニ.配電電圧6.6kVの配電用変電所内の電線相互を接続する作業
【解説】
第一種電気工事士が従事しなければ行えない作業は、500kW未満の需要設備および一般電気工作物の電気工事です。
イは400kWの作業は第一種電気工事士が行う必要があるのでこれが正解です。
ロは発電所では第一種電気工事士の範囲を超え、電気主任技術者のもとで作業を行うので電気工事士でないと従事できないという制限がありません。
ハは最大電力500kW以上の範囲のため、第一種電気工事士である制限がありません。
ニの変電所は、需要設備とは異なるため、第一種電気工事士の範囲外の作業になります。
【答え・イ】
問題39
- 電気工事業の業務の適正化に関する法律において、電気工事業者の業務に関する記述として、誤っているものは。
- イ.営業所ごとに、絶縁抵抗計の他、法令に定められた器具を備えなければならない。
- ロ.営業所ごとに、法令に定められた電気主任技術者を選任しなければならない。
- ハ.営業所及び電気工事の施工場所ごとに、法令に定められた事項を記載した標識を掲示しなければならない。
- ニ.営業所ごとに、電気工事に関し、法令に定められた事項を記載した帳簿を備えなければならない。
【解説】
電気主任技術者ではなく、主任電気工事士を選任する必要があるので誤りです。
- 電気工事業者は、絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計の器具については必ず備えなければならないと定められています。
- 営業所や電気工事の施工場所では、法令に基づく標識を掲示する必要があります。
- 電気工事に関する帳簿は、法令上5年間は保管しなければいけません。
【答え・ロ】
問題40
- 電気事業法において、電線路維持運用者が行う一般用電気工作物の調査に関する記述として、不適切なものは。
- イ.一般用電気工作物の調査が4年に1回以上行われている。
- ロ.登録点検業務受託法人が点検業務を受託している一般用電気工作物についても調査する必要がある。
- ハ.電線路維持運用者は、調査を登録調査機関に委託することができる。
- ニ.一般用電気工作物が設置された時に調査が行われなかった。
【解説】
二は一般用電気工作物は設置された時点で一度調査を行う必要があります。
【答え・ニ】
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