令和元年度
問題6
- 図のように、単相2線式配電線路で、抵抗負荷 A(負荷電流 20 A )と抵抗負荷 B(負荷電流 10 A )に電気を供給している。
- イ.VB = 202 V PL = 100 W
- ロ.VB = 202 V PL = 200 W
- ハ.VB = 206 V PL = 100 W
- ニ.VB = 206 V PL = 200 W
電源電圧が 210 Vであるとき、負荷 Bの両端の電圧 VB と、この配電線路の全電力損失 PL の組合せとして、正しいものは。
ただし、1線当たりの電線の抵抗値は、図に示すようにそれぞれ 0.1 Ωとし、線路リアクタンスは無視する。
【解説】
電圧降下は以下のようになります。
210-8=202V
になります。
配電線路の全電力損失は 2I2Rより
2 x 302 x 0.1=2 x 900 x 0.1=1800 x 0.1=180W
2 x 102 x 0.1=2 x 100 x 0.1=200 x 0.1=20W
180 + 20 = 200
になります。
答えはロです。
【答え・ロ】
問題7
- ある変圧器の負荷は、有効電力 90 kW、無効電力 120 kvar、力率は 60%(遅れ)である。いまここに有効電力 70 kW、力率 100%の負荷を増設した場合、この変圧器にかかる負荷の容量[kV・A]は。
- イ.100
- ロ.150
- ハ.200
- ニ.280
【解説】
負荷容量は次の式で求めることができます。
有効電力 90 kWに有効電力 70 kWを増設したので有効電力は160kWになります。従って
【答え・ハ】
問題8
- 定格二次電圧が 210 Vの配電用変圧器がある。変圧器の一次タップ電圧が 6600 Vのとき二次電圧は 200 Vであった。一次タップ電圧を 6300 Vに変更すると、二次電圧の変化は。
- イ.約 10 V上昇する。
- ロ.約 10 V降下する。
- ハ.約 20 V上昇する。
- ニ.約 20 V降下する。
ただし、一次側の供給電圧は変わらないものとする。
【解説】
実際にかかっている一次電圧を求めると
タップ電圧が6600Vのとき二次電圧が200Vということは、一次電圧が6600Vのとき定格二次電圧が210Vなので、このときの一次電圧をV1とすると以下の式が成り立ちます。
【答え・イ】
問題9
- 図のような直列リアクトルを設けた高圧進相コンデンサがある。電源電圧がV[ V ]、誘導性リアクタンスが9Ω、容量性リアクタンスが 150 Ωであるとき、この回路の無効電力(設備容量)[var]を示す式は。
- イ.V2 / 1592
- ロ.V2 / 1412
- ハ.V2 / 159
- ニ.V2 / 141
【解説】
Y結線なので相電圧は
X=XL-XC=150-9=141(Ω)
線電流I
3相分の無効電力Qを求めます。
【答え・ニ】
問題10
- かご形誘導電動機の Y-Δ 始動法に関する記述として、誤っているものは。
- イ.固定子巻線を Y 結線にして始動したのち、Δ 結線に切り換える方法である。
- ロ.始動トルクは Δ 結線で全電圧始動した場合と同じである。
- ハ.Δ 結線で全電圧始動した場合に比べ、始動時の線電流は 1/3 に低下する。
- ニ.始動時には固定子巻線の各相に定格電圧の 1/√3 倍の電圧が加わる。
【解説】
スターデルタ始動法とは、始動時は、スター結線で始動し、その後デルタ結線で運転する方法です。
特徴としては以下に挙げられます。- 始動電流は、1/3倍になります。
- 始動トルクは、1/3倍になります。
- 固定子巻線にかかる電圧は、始動時は定格電圧の1/√3倍になります。
【答え・ニ】
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